老人ホームの行事やレクリエーション
「どんなことをしているの?」
老人ホームではさまざまな行事やレクリエーションが行われています。
クリスマスや納涼祭といったイベント、お月見やお花見など季節を感じる行事、運動会や作品展示会のようなお仲間と楽しむ集いなど、それぞれの施設が工夫をこらして開催しています。
この記事では実際の老人ホームでのイベントやレクリエーションを写真と共にご紹介します。
老人ホームの行事やイベントとは
老人ホームの行事をご紹介する前に、そもそもなぜ老人ホームでイベントやレクリエーションを行うのか、その目的について簡単に説明しましょう。
老人ホームで行事やレクリエーションを行う理由
- 心身の活性化
- 交流によるコミュニケーション
- 体力の維持
- 生活を楽しむ
1.心身の活性化
行事やレクリエーションでは、何かを作ったり、体力にあわせて運動をしたり、みんなでひとつのことを行ったりすることで心身の活性化を促します。刺激を受けることで、意欲や前向きな気持が芽生えることもあるでしょう。実際に体を動かすことは、身体の活性化にも繋がります。行事やレクリエーションを通して、心身ともにリフレッシュします。
2.交流によるコミュニケーション
高齢者は介護が必要になったり、体が不自由になったりすると、どうしても家族以外の人と交流する機会が減ってしまいます。老人ホームのイベントでは交流を大切にしていますが、それは多くの人と交わることで脳の機能が活性化することだけが理由ではありません。社会・コミュニティに参加することで、孤独感が薄れ、友人ができたり、生きがいを見つけたりして生活にハリがでてくることにつながるからです。
3.体力の維持
定期的に体を動かすことで、体力の低下を防ぐことができます。老人ホームでは、アイデア満載の体操や運動を取り入れたレクリエーションを行っています。また運動会のような行事で変化をつけることで、楽しく運動を続けられるよう工夫しています。
4.生活を楽しむ
何より、老人ホームでは、そこで過ごす高齢者の皆さんが1日1日を楽しむことを大切にしています。生活の質そのものを向上させるために、老人ホームのスタッフはそれぞれの専門性を活かし、アイデアを出し合って、さまざまなイベントを開催しています。
ではたくさんの写真と共に、実際のイベントやレクリエーションの様子をご紹介します。
老人ホーム「季節ごとの行事」こんな感じです!
老人ホームでは暦にあわせて、いろいろな行事を行っています。
納涼祭で童心に帰って楽しむ
子どものころ、とても楽しみだったのが夏のお祭りですよね。たくさん並んだ出店の前でお小遣いを握りしめて、あちこち回った幼少期が思い出される、懐かしく楽しいイベントです。
納涼祭では、提灯を吊るし、ヨーヨー釣りや金魚すくい、かき氷の他、射的が大人気だったのだとか。
「私が小さかったころはね」
「うちのふるさとのお祭りは……」
きっと思い出話にも花が咲いたことでしょう。
出典:アミカの郷亀有
端午の節句に柏餅作り
季節を感じられる日本ならではの素敵な行事はたくさんあります。
こちらは端午の節句にあわせて、ご利用者様が柏餅作りに挑戦です。
柏餅は今ではなかなか家庭で手作りすることもないでしょうが、皆さん「昔とった杵柄で!」とても上手に作っていらっしゃいますね。
お料理のレクリエーションは頭も手先も使いますし、できあがったものを一緒にいただく楽しみもあるため人気があります。
老人ホームの年末はイベント目白押しです!
クリスマスはその準備から楽しみます!
希望者が集まりミニクリスマスツリーを作ったり、スタッフは大きなツリーを飾ったりと大忙しです。
クリスマス会では、ビンゴ大会で大盛りあがりだったのだとか。ホームごとに、オリジナルのイベントを企画して開催しています。
上記はデイサービスセンターの12月スケジュールの一例です。
12月は年末ということもあって、イベントが目白押しです。ボーリングやスリッパ飛ばしなんていう楽しそうな運動もあれば、脳トレクイズや貯蓄ゲームなど興味深いレクリエーションもあります。
なんと、忘年会もあるのですね!老人ホームでの「日々を楽しむイベント」
老人ホームでは行事だけでなく、毎日を楽しむための工夫もしています。
大人気のカラオケレク
歌をうたうことで、心肺機能の維持などにも役立つのだとか。健康にも効果がありそうですが、それ以上に大好きな歌を大きな声でうたうことで気分もリフレッシュできるのがメリットです。
皆さん「十八番」があるようで、カラオケは老人ホームでも人気の高いレクリエーションのひとつです。
体操はインストラクターと一緒に!
老人ホームでは、研修を受けて専門的な知識を持つスタッフが揃っていたりもします。
こちらではインストラクターの方が定期的に来訪し、座ったままでもできる体操を行っているそう。体操も、体に負担がないように、またそれぞれの体力にあわせて行うので安心ですね。
運動するうちに、体もぽかぽかと温まってきます。
ひと汗かいた後には、皆さんお楽しみのコーヒータイム!
運動だけでなく、参加者同士が交流できる工夫がされています。
日頃の手作り作品を展示
老人ホームでは日頃から、いろいろな作品作りを楽しんでいます。手芸や工作、書道や絵画など、それぞれお好きなこと、得意なことで力を発揮されています。
こちらの老人ホームでは文化祭ならぬ、「夢のたまてばこ展」を開催。自分が作った作品が展示されるのは嬉しいですし、他の方の作品を見て触発される方もいらっしゃるようですよ。
難しい状況でもあきらめない!楽しいイベントを開催
外出もままならぬ日が続き、制約の多い中でも、老人ホームや各施設では高齢者の皆さんが少しでも明るい気持ちになれるようなイベントを開催してきました。
上の写真はなんと「リモート盆踊り」です。
他にも「リモート運動会」や「リモートヨガ」なども行いました。
また、老人ホームでは地域交流にも取り組んでいます。たとえば、近隣の保育園の園児達とのふれあいが多くの施設で行われています。ここしばらくは対面でのふれあいはなかなか実現できずにいましたが、園児の皆さんが来訪しガラス越しに手をふったり、かわいいお手紙交換をしたりと交流は続いています。
できることの中から「楽しみ」を見つけて、単調になりがちな日々に変化をつける工夫をしています。
毎日が明るく 毎日が元気で!
日々是新なれば、すなわち日々是好日。
松下幸之助さんの有名な言葉です。
お正月によく引用されますが、松下幸之助さんは、お正月だけがめでたいのではなく、心があらたまったとき、それはいつもめでたい、毎日が新しく、毎日が門出である、と語っています。
「今日の1日は新しい1日、毎日が明るく、毎日が元気」
毎日が明るく毎日が元気、それはご本人様にとっても、そして家族にとっても何より幸せなことです。
変化のない日々に慣れてしまうと、心も体も固くなってしまいがち。イベントや行事、レクリエーションに参加することで気分もリフレッシュされます。
老人ホームだからこそ経験できる「新しいこと」「新しい1日」、まずはショートステイなどで体験してみてはいかがでしょう?