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車椅子はレンタルがお得。介護保険を賢く活用しよう

介護保険を利用して車椅子をレンタルすれば、購入するよりも経済的な負担を大きく軽減できることをご存じですか?
メンテナンスも業者が行ってくれるほか、利用しなくなった場合は返却すれば済みます。本記事では、介護保険を活用した車椅子レンタルの利点や利用条件、種類の選び方、手続きの流れ、そして注意点について詳しく解説します。

介護保険を利用して、車椅子をレンタルするメリット

車椅子の利用には、購入とレンタルの二つの選択肢があります。車椅子のレンタル費用は介護保険でカバーでき経済的な負担が軽くなることから、通常はレンタルが選ばれます。

初期費用を抑えられ、経済的なメリットがある

車椅子にはさまざまなタイプがあり、価格はまちまちです。たとえば、標準型は約3万円〜10万円、電動型では数十万円以上と高額です。車椅子の購入は介護保険の適用外で補助が出ないため、全額を自己負担しなければなりません。

一方で、レンタルには介護保険が適用されます。利用者の自己負担は、レンタル費用の1割〜3割程度です。短期間の使用やリハビリ時のみなど、必要なときに必要な期間だけ借りられる柔軟性の高さもレンタルの魅力でしょう。

メンテナンスの手間がない

車椅子のレンタル費用には、定期的な点検や修理サービスが含まれています。故障時も迅速に対応してもらえます。ALSOK介護も福祉用具をレンタルしています。利用者に最適な選択を専門相談員がサポートするほか、安心、安全に使用できるよう、品質に強いこだわりを持ち、自社のメンテナンスセンターで洗浄、消毒、修理を行っています。
https://kaigo.alsok.co.jp/service/welfare_equipment/

不要になったら返却すればOK

利用者の介護度が上がり、車椅子が不要になった。そのようなときでも、レンタルであれば返却するだけで済みます。自分で処分する場合は、自治体の指示にしたがって粗大ゴミとして捨てる、リサイクルショップに持ち込むといったアクションが必要です。状況の変化に柔軟に対応できるのが、レンタルの利点です。

購入とレンタルの費用比較

車椅子を購入した場合とレンタルした場合、実際どれくらい費用に差が生まれるのでしょうか。先に触れたように車椅子の購入価格は、標準型で約3万円〜10万円、電動型では数十万円、これらに加えてメンテナンスや修理費用もかかることから、非常に大きな出費となります。

対してレンタルの場合は介護保険が適用され、月々の支払いはレンタル費用の原則1割、所得によっては2〜3割です。標準型車椅子のレンタル費用は相場で月額5,000円程度なので、利用者の負担は500円〜1,500円程度となります。

介護保険で車椅子をレンタルするための条件

介護保険を利用して車椅子をレンタルするためには、以下の条件を満たす必要があります。

条件1:要介護認定を取得している

自治体から要介護認定を受けている必要があります。一般的には、要介護度2以上が対象ですが、要支援1や2であっても、日常生活動作が著しく制限されているといった特定の状況ではレンタルが可能です。

条件2:ケアプランの作成

ケアマネジャーが作成するケアプランの内容に、車椅子のレンタルが含まれていなければなりません。ケアプランには、利用者の状態に基づいて必要な介護サービスを具体的に計画し、どのように車椅子を活用するかが明示されています。

条件3:医師の意見書

日常生活に車椅子が必要であることを証明するため、医師の意見書が求められることがあります。このケースは、利用者の身体状況が通常の介護状態とは異なる場合に必要となることが多いです。

条件4:福祉用具貸与事業所の選定

介護保険を適用するには、市区町村に登録されている福祉用具貸与事業所から車椅子をレンタルする必要があります。

車椅子の種類と選び方

車椅子には、利用者の身体状況や利用目的に応じてさまざまな種類があります。タイプ別に特性を把握しましょう。利用シーンに合わせた選び方を知ることで、利用者の快適な移動をサポートできます。

車椅子の種類

標準型車椅子

室内外問わず使用でき、構造もシンプルで扱いやすいのが特徴です。日常生活や介護施設での利用に適しており、操作性が高く、レンタルでも多く利用されています。

電動車椅子

自力での移動が難しい方に適しています。主に屋外での使用に利用されます。操作に慣れるまで練習が必要ではあるものの、介助なしで移動ができるほか、坂道や段差にも対応しやすいのが強みです。電動であるため、利用者の体力の消耗を大幅に軽減できます。

軽量型車椅子

持ち運びや折りたたみが簡単にでき、外出時や旅行時に便利な車椅子です。移動が多い方や、車に積んで頻繁に移動する場合に適しており、介助者も操作しやすいのが特徴です。

リクライニング型車椅子

背もたれが倒れるため、長時間の使用や休憩が必要な方に適しています。寝たきりの方や病院・在宅ケアでの利用に便利です。

車椅子の選び方

車椅子を選ぶ際は、利用者の体に合っているか、乗り心地が良いか、介助者が操作しやすいかを重視しましょう。

具体的には、座面の幅、高さ、クッションの柔らかさなどを確認し、利用シーンに応じて最適な種類を選ぶことが重要です。たとえば、外出が多い方には軽量型や電動型が適し、室内利用が中心の方には標準型が使いやすいでしょう。また、利用者が実際に乗ってみて、操作感を確認することが大切です。

車椅子レンタルの流れ

車椅子をレンタルするための基本的な流れは以下の通りです。

ステップ1:要介護認定の申請

市区町村の窓口で要介護認定を申請し、調査員が訪問して介護の必要性を評価します。訪問調査では、利用者の身体状況や日常生活の支援の必要度が確認されます。

ステップ2:ケアプランの作成

認定結果をもとに、ケアマネジャーが利用者の状況に合ったケアプランを作成します。ケアプランには、必要な福祉用具やサービスが具体的に記載されます。

ステップ3 :レンタル業者の選定

ケアプランに基づき、市区町村に登録されている福祉用具貸与事業所が決まります。ケアマネジャーが連絡や調整をサポートするため、レンタル業者とのやりとりもスムーズに進められます。

ステップ4:車椅子の選定と納品

レンタル業者が提案する車椅子の中から、試乗を通じて最適なものを選びます。試乗時には、座り心地、操作性、サイズが利用者に合っているかを確認することが重要です。契約が成立すると、車椅子が納品され、レンタルがスタートします。

車椅子レンタルの注意点

車椅子のレンタルには、いくつかの注意点があります。まず、レンタル中の車椅子が故障した場合には、速やかにレンタル業者へ連絡し、修理や代替品の手配を依頼する必要があります。緊急時の対応がどうなるのか、契約時にあらかじめ確認しておくと安心です。

また、レンタル期間の更新手続きが必要な場合もありますので、契約時にその詳細を確認しておくことが重要です。更新時には費用が変更されることや、手続きのタイミングなども確認しておくと、後々のトラブルを避けられます。

さらに、居住型施設に入居した際には、施設の方針により車椅子のレンタルが継続できなくなる場合もあるため、事前に施設側と確認を取っておくことが大切です。加えて、利用する場所や期間に応じて、適切な車椅子を選ぶことも忘れてはなりません。例えば、屋外での使用が多い場合には、耐久性に優れたモデルを選ぶことで安心して使用できます。

要介護度や状態によっては、なくてはならない車椅子。利用期間も長くなる場合があるので、経済的で使い勝手の良いものを選びたいですね。