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リハビリ特化型デイサービスとは?利用条件や通常のデイサービスとの違いを解説

高齢者がリハビリをしたり、レクリエーションを楽しんだりするデイサービス。一般的には、送迎で施設に通い、全員が同じプログラムに参加するスタイルが主流です。しかし中には、一律の内容に魅力を感じられず、通所を嫌がる方もいます。

こうした中、利用者のニーズに合わせた「特化型」のデイサービスが生まれました。その一つが「リハビリ特化型デイサービス」で、機能訓練を中心に、理学療法士や作業療法士による専門的なリハビリを提供しています。要介護状態の方だけでなく、将来的な健康維持を目指す高齢者も利用できます。

本記事では、リハビリ特化型デイサービスの具体的な内容や、従来型との違い、利用者が得られるメリットなどを分かりやすく解説します。

リハビリ特化型デイサービスとは

リハビリ特化型デイサービスとは、名前の通り「リハビリ」に特化した通所介護サービスのことを指します。デイサービスは「通所介護」と呼ばれ、高齢者が自立した暮らしを送るためのサポートをしています。

一般的なデイサービスでは、料理や学習、レクリエーションなど、さまざまな活動を集団で行うプログラムが中心でした。しかし、参加者の要介護度にばらつきがある場合、比較的自由に動ける人と動作が制限される人が同じプログラムに参加すると、双方が内容に満足できず、退屈に感じるケースも少なくありませんでした。

このような状況を受けて生まれたのが、リハビリをメインに据えた「リハビリ特化型デイサービス」です。同サービスの中心は機能訓練で、理学療法士や作業療法士による専門的リハビリを行っています。

従来型のデイサービスでも機能訓練は取り入れられていますが、リハビリ特化型はそれ以上に専門性が高く、利用者の状態に応じた細かな対応が可能で活動レベルのミスマッチが生じづらくなります。

利用条件や向いている人とは

リハビリ特化型デイサービスは、介護保険上のデイサービスに分類されているため、主に「要介護1〜5」に認定された65歳以上の高齢者が対象です。「要支援1〜2」に認定された高齢者も利用可能です。

同サービスは、自分で身の回りのことをやりづらくなった高齢者や、脳梗塞や骨折後にリハビリが必要な方への支援を目的としています。軽度から中度の認知症の方も利用対象に含まれ、専門的なリハビリを通じて筋力やバランス感覚の回復を目指しています。また、運動機能の低下を予防したい方や、社会との関わりを維持したい方にも適しています。

リハビリ特化型デイサービスの特徴

リハビリ特化型デイサービス施設では、理学療法士や柔道整復師などの機能訓練指導員が利用者一人ひとりの身体能力に合わせ個別のマシントレーニング機能訓練を提供します。

主な目的は介護予防であり、体力づくりや身体機能の回復・維持を図りたい高齢者のニーズに応えます。そのため、通常のデイサービスのような食事や入浴補助は行わないことが多く、利用時間は3〜5時間程度で半日の利用が一般的です。

リハビリ特化型デイサービスは、以下のような人に向いています。

  • 初めて介護サービスを利用することに抵抗がある人
  • デイサービスで長時間過ごすことに抵抗がある人
  • 筋力・体力の低下が気になり、介護予防を始めたい人

施設によって異なりますが、スケジュールは半日利用の場合、送迎、準備体操、マシントレーニング、休憩、体操、送迎といった流れです。

デイケアとは何が違う?

デイサービスと間違われやすいのが、デイケア(通所リハビリ)です。デイケアは医療機関が提供するリハビリテーションサービスで、医師や理学療法士が中心となり、専門的なリハビリを提供します。一方、リハビリ特化型デイサービスは、福祉施設が提供するサービスで、介護予防や生活機能の維持を目的としています。

デイケアは医療保険適用で、リハビリによる病状の改善や回復を図ります。一方で、リハビリ特化型デイサービスは介護保険適用で、体力づくりや筋力の維持することで日常生活の自立度を高めることを目指します。

前述のとおり、リハビリ特化型デイサービスは脳梗塞や骨折後にリハビリが必要な方への支援を目的としていますが、状態によっては医療保険適用のデイケアのリハビリが必要な場合もあるでしょう。

リハビリ特化型デイサービスのメリットとデメリット

リハビリ特化型デイサービスのメリット、デメリットを見ていきましょう。

メリット

専門家によるリハビリ指導を受けられる

作業療法士や理学療法士、言語聴覚士などの専門職が在籍しており、利用者は、個別の目標や課題に応じたきめ細やかなリハビリを受けられます。集団でのレクリエーションよりも、リハビリをしたいと思う人には向いています。

短時間の利用ができる

リハビリ特化型デイサービスは、短期間からの利用が可能で、低介護度の人も利用できる点が魅力です。特に要支援1〜2の認定を受けた方も利用でき、予防介護の目的で体力や機能を維持・向上が期待できます。

介護を必要としてない生活を目指せる

  歩行訓練、筋力トレーニング、ストレッチ、日常生活動作訓練など、多様なリハビリメニューが用意されています。身体機能を維持、向上することで、介護を必要としない生活を目指します。

デメリット

サービス内容が限られている

従来型のデイサービスと違い、リハビリ特化型では食事や入浴の補助が提供されない場合が多いため、これらを求める方には不向きです。

利用時間が短く、家族がリフレッシュしづらい

利用時間は3〜5時間程度で半日利用が主流のため、長時間にわたるケアを必要とする場合には他のサービスと併用しなければなりません。施設で過ごす時間が短いことから、家族が十分にリフレッシュする時間を取りづらい点もデメリットです。

リハビリ特化型デイサービスの選び方

リハビリ特化型デイサービスを選ぶ際には、どのようなポイントをチェックすべきでしょうか。

施設の雰囲気を自分で確かめる

本人を伴って、通所前に施設を訪問し、内装や立地、一日のスケジュール、スタッフや利用者の雰囲気を確認しましょう。施設の雰囲気が自分に合わない場合、快適に過ごしづらくなります。

スケジュールの内容をチェックする

通所後に施設でどのようなことをするのかを確認しましょう。リハビリの内容によっては体への負荷がかかるため、本人の体力を考えて選ぶよう心がけます。体力に合わせてリハビリメニューを選べるかどうかは、本人が安全かつ効果的にリハビリを受けられるかどうかのポイントです。

より効果的なリハビリを受けるために、これらのポイントをしっかり確認し、自分に合ったリハビリ特化型デイサービスを選ぶようにしましょう。