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よくわかる介護の話
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ケアマネジャーのお仕事について!
わかりやすく解説します!

今回のテーマはご利用者様及びご利用者様ご家族が大変お世話になっている「ケアマネジャー」のお仕事について

解説します。 介護保険制度としての位置付けのみならず、「介護のプロ」として心強いサポーターである面を中心に

お伝えしたいと思います。

ケアマネジャーのお仕事について

ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護を必要とする方が介護保険サービスを受けられるようにケアプランの作成やサービス事業者との調整を行う介護保険のスペシャリストです。制度上のポイントを中心に解説しますと、介護保険制度として、介護を必要とする方(ご利用者)の要介護認定の結果(要介護度)によって、公助の介護サービスが受けられる総量が決まっています。介護のプロであるケアマネジャーはご本人様の過去の生活歴やご意向を尊重しながら、安心した日常生活をおくれるために、具体的にどのような支援が必要なのか考え、適切な介護サービスの組み合わせの調整と、自立支援を目的とした各種ケアプランの作成を行います。

ご利用者様との関わりについて

ここからは主に在宅サービス利用の場面を中心に解説します。お住いの地域にある膨大な数の介護サービスの中から、ご利用者のニーズにあった介護サービスをケアマネジャーが選定し、介護保険サービスの利用が始まります。「なるべく住み慣れた自宅で今までどおりの生活を送りたい」という意向を支援する意味において、日々利用される代表的なサービスは「通所系(例:デイサービスなど)」「訪問系(例:訪問介護など)」がございます。上記サービスを利用しながら、住み慣れた在宅での暮らしを継続できることが、求められています。また在宅での暮らしを継続するためには公的な介護サービスだけでなく、ご利用者家族の支援も必要となります。公的介護サービスの利用が家族の負担軽減にもちろん寄与していますが、毎日、奮闘されるご家族様にとって「休養(レスパイト)」も必要です。短期での泊まりサービス(例:ショートステイ)を適時ご利用することで、在宅介護を支える家族が「介護から離れる時間」を提供することで、心と体を休めてもらうことを目的としています。

 このようにサービス利用の面だけでも、利用者ご本人及びご家族様の意向を組みしながら、ケアマネジャーは専門知識とコネクションを活かした具体的アドバイスを行っています。

※在宅サービスについては、「入所・通所・訪問」を複合的且つ一体的にサービス提供する「小規模多機能型サービス」など他にも多くのサービス種別がございます。

サービス提供の基軸となる、ケアプランについて

ここまでは提供されるサービスを中心にご紹介致しましたが、サービス提供の基軸となる「ケアプラン」について少し解説したいと思います。直訳的には「介護の計画書」となるわけですが、公的サービスという側面から「何を根拠に、このサービス提供が必要なのか」を明らかにすべく、介護保険制度で作成が義務付けられています。一言で「ケアプラン」といっても各種加算関連の計画書等も多数あり、利用する立場としては説明を聞いても「難しすぎて、よくわからない」のが実情ではないでしょうか?ここでは一旦、各種ケアプランの中身についての解説ではなく、「作成したケアプランを見直し、改善し続ける」点について触れたいと思います。ケアプランは「作成したら終わり」ではなく、具体的なサービス提供時の「気づき」や「変化」を介護事業所より共有され、次回のケアプラン策定時に反映される「PDCAサイクル」が必要とされています。

ケアマネジャーと介護事業所とのやり取りも、FAXなどアナログな手段から厚生労働省が推進する「ケアプランデータ連携システム」が4月より稼働が始まり、急速に業界全体でICT化が加速しています。

また作成したケアプランのデータを厚生労働省が集約し、ケアプラン見直しの指標となる「フィードバック活用」データを提供する「科学的介護情報システム」の活用も一昨年から開始し、全国で運用されています。

ケアマネジャー及び介護事業所が本来のサービス提供や支援に注力できるよう、様々な取組みがすすんでいます。

今後の展望ついて

介護サービスの提供も、在宅サービス活用に限界を感じたら、特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームという流れだけでなく、「自宅を住宅改修し、少しでも高齢化すまいに適した環境で在宅生活を維持する」「要介護前の状態から施設入居サービスを利用することで安心した環境ですごす」など、介護サービスを含めた手段が多様化しています。

「介護保険サービス=フォーマル」「介護保険外=インフォーマル」といった杓子定規な区切りではなく、ご利用者様のQOL(生活の質)向上のため、ケアマネジャーが作成するケアプランにも「インフォーマルサービス」を組み込んでいくことが、時流より求められているのでは?と強く感じています。

執筆者プロフィール

& Consulting Firm 代表 沖本 崇(静岡市)

前職、介護ソフトメーカーにて営業企画及び広報活動を主に従事。
各業界団体依頼のセミナー講師対応、業界紙の連載コラム記事執筆などに携わる。
2022年5月に独立起業し、介護事業所向けの「ICTに特化したコンサル支援」を中心とし、各業界団体依頼のセミナー講師対応のみならず、静岡県の訪問相談事業業務(※)ほか多数の 公益事業に専門家として対応。生産性向上と業務革新が注目される介護業界において、ICTを中心とした具体的な内容で解説できるエバンジェリストとして、業界有識者をはじめ介護業界全体で注目されている。