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ケアプランの流れとは?作成から見直しまでをわかりやすく解説

ケアプランとは、介護サービスを利用するために欠かせない「計画書」です。どのような介護を、いつ、どのくらいの頻度で利用するかを具体的に定めたもので、高齢者ご本人とご家族の生活を支える設計図です。

この記事では、ケアプランの基本から作成の流れ、目標の立て方、見直しの方法まで、ご家族の立場からでもわかりやすく解説します。流れを知っておくだけで、いざというときの不安がぐっと和らぎます。

ケアプランの役割とは?

ケアプランとは?

ケアプランとは、ケアマネジャー(介護支援専門員)が利用者ご本人やご家族の希望、生活状況をもとに作成する「介護サービスの計画書」です。このケアプランをもとに、デイサービスや訪問介護、福祉用具の貸与など、必要な介護を利用できるよう調整が行われます。

参考:居宅介護支援とは?在宅介護で快適な暮らしをサポート

ケアプランが必要な理由

利用者ごとに必要な支援は異なるため、専門家であるケアマネジャーが状況に合わせて計画を立てることで、適切な介護を受けやすくなります。また、利用者ご本人やご家族、デイサービス事業所や訪問介護事業所などが支援内容や方向性を共有できるため、一貫したケアの提供につながります。初めて介護保険を利用するなど、ケアプランの作成が必要になった際、まずは地域の相談窓口である「地域包括支援センター」へ相談しましょう。お住まいの地域に合ったケアマネジャーの紹介や、申請のサポートを行ってくれます。

ケアプランに書かれていること

ケアプランには、主に次の内容が記載されます。

  • 総合的な援助方針
  • 長期・短期目標
  • 利用するサービス内容や回数
  • サービス利用のスケジュール

ケアプランは、厚生労働省が定める第1表〜第7表までの様式に沿って作成され、利用者の希望や生活状況、利用するサービス内容などに応じてカスタマイズされます。厚生労働省のウェブサイトでも公開されています。

ちなみに、ケアプラン作成にかかる費用については、全額が介護保険によって賄われます。そのため、利用者ご本人の自己負担は一切ありませんのでご安心ください。

参考:居宅サービス計画書標準様式及び記載要領

ケアプラン作成の流れと種類

ケアプラン作成における6つのステップ

ケアプランは、次の流れで作成されます。

  1. 要介護認定の申請

    市区町村へ申請し、認定調査や主治医意見書をもとに要介護度が決まります。地域包括支援センターでは、相談や申請サポートを受けることも可能です。

  2. ケアマネジャーの選定

    居宅介護支援事業所を選び、担当ケアマネジャーを選定します。

  3. 生活状況の把握(アセスメント)

    ケアマネジャーがご本人やご家族から生活状況や困りごと、今後の希望を詳しく聞き取ります。

  4. ケアプラン原案の作成

    聞き取り内容をもとに、ケアプランの原案を作成します。

  5. サービス担当者会議

    ケアマネジャーを中心に、デイサービスや訪問介護、施設担当者など、介護に関わる担当者が集まり、支援内容や連携方法を確認します。

  6. ケアプラン決定・サービス開始

    ご本人・ご家族の同意後、介護サービスの利用が始まります。

要介護認定後は、ケアマネジャーとの相談や調整を経て、ケアプランを決定します。介護サービス開始までの期間は状況によって異なりますが、比較的早く利用できる場合もあれば、調整に時間がかかる場合もあります。

初めての介護は「何をすればいいか分からない」と、不安を感じるものです。ケアプラン作成のステップを知ることで、「次はアセスメントの段階だな」というように、先の見通しを立てやすくなります。

ケアプランの種類

ケアプランは、要介護認定の結果によって以下の3つの種類に分かれます。

プランの種類 対象となる方 特徴
居宅サービス計画 要介護1~5 在宅で介護サービスを利用するためのケアプランです。訪問介護やデイサービスなどを組み合わせて利用します。
施設サービス計画 要介護1~5 特別養護老人ホームや介護老人保健施設など、介護施設へ入所する方向けのケアプランです。施設のケアマネジャーが作成します。
介護予防サービス計画 要支援1~2 要介護状態になることを防ぎ、自立した生活を続けられるよう支援するためのプランです。
どの種類に該当するかは、要介護認定の結果によって決まります。不明な点や不安なことがあれば、まずは地域包括支援センターへ相談してみましょう。

ケアプランの目標は「生活の質」を高めるためのもの

目標には「長期」と「短期」がある

ケアプランには、長期目標と短期目標があります。

長期目標は、「どんな暮らしを目指したいか」という方向性です。一方、短期目標は、その長期目標へ近づくための具体的なステップを指します。

【目標設定の具体例】

長期目標:歩いて近所へ買い物に行けるようになりたい。

短期目標:毎日、自宅のポストまで歩いて往復する。

目標設定で失敗しないためのポイント

ご家族が「良かれ」と思って決めたことでも、ご本人の気持ちとズレがあると、介護を受け入れることに前向きになれない場合があります。まずはご本人の想いに耳を傾け、一緒に決めていくことが、心地よい介護への第一歩になります。

目標を設定する際は、次のような点を意識するとよいでしょう。

  • 無理のない内容にする

    ご本人の心身の能力に対して高すぎる目標を掲げてしまうと、かえって自信を失うきっかけになりかねません。現在の状況で十分に達成可能な範囲を見極めて設定することが大切です。

  • 具体的な行動に落とし込む

    「自宅のお風呂に安全に入りたい」「杖を使いながら室内を一人で移動する」など、具体的な動作や生活シーンをイメージできる内容にします。

  • 小さな成功体験を積めるようにする

    スモールステップを意識して「できた!」という実感を持てるようにすることで、ご本人の前向きな意欲やモチベーションを維持しやすくなります。

ケアプランの見直し・変更の流れ

ケアプランは定期的に見直す

ケアプランは、一度作ったら終わりではありません。ケアマネジャーが定期的に状況を確認し、サービス内容や目標が現在の生活に合っているかを見直します。場合によっては、新規のサービスを追加する必要があるかもしれません。気になることがあれば、早めに相談することが大切です。

身体状況・家族状況の変化による見直し

次のような変化があった場合は、ケアマネジャーへ相談しましょう。

  • 転倒・骨折など、身体状況が大きく変わったとき
  • 入院・退院があったとき ・認知症の症状が進んだとき
  • ご家族が介護を担えなくなったとき
  • ご本人の希望が変わったとき

「こんな些細なことで相談してもいいのかな」と遠慮せず、気になったことはその都度伝えることが大切です。

ケアプランを変更したいときの流れ

変更を希望する場合は、まず担当のケアマネジャーに相談します。必要に応じて、現在の生活状況や困りごとをあらためて確認し、担当者会議を行いながら内容を調整します。曜日変更などの小さな変更であれば、比較的スムーズに対応できる場合もあります。いずれの手続きもケアマネジャーが進めてくれるので、気軽に相談してみましょう。

ケアマネジャーの変更もできる

「相談しづらい」「対応に不安を感じる」といった場合は、担当を変更することも可能です。利用者の権利として認められており、地域包括支援センターに相談すれば別の事業所を紹介してもらえます。

ケアマネジャーと相談するときのポイント

納得できるケアプランにするためにすべきこと

納得のいくケアプランを作るために、以下の3つのポイントを意識してみましょう。また、話し忘れを防ぐために、面談前には困りごとや聞きたいことをメモしておきましょう。

  • 気になる点は、遠慮せず相談する

    先にも述べたように、ケアプランは、一度決めたら変更できないものではありません。些細なことでも「サービスが生活や本人の状況に合わない」と感じた場合は、早めにケアマネジャーへ相談しましょう。

  • 希望や困りごとは具体的に伝える

    「何となく不安」だけでは、必要な支援につながりにくい場合があります。たとえば、「入浴するのが大変」「トイレまで歩くのが転びそうで不安」など、どんな場面で困っているのかを具体的に伝えることで、ご本人に合ったサービスを提案してもらいやすくなります。

  • ご家族の状況や負担も共有する

    ケアプランでは、介護するご家族の状況も大切な情報です。「仕事との両立が難しい」「介護負担が大きい」といった悩みも、遠慮せず共有しましょう。

まとめ

ケアプランは、高齢者ご本人とご家族が安心して暮らすための大切な計画書です。わからないことや不安があるときは、決してひとりで抱え込まず、ケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談してみましょう。