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介護ロボット導入のポイント|家庭で使える種類・費用・事例をわかりやすく解説

「介護の負担を少しでも減らしたい」「離れて暮らす親の様子が心配」と感じる人は少なくありません。こうした悩みを支える存在として注目されているのが介護ロボットです。

ロボットと聞くと、人型ロボットをイメージするかもしれません。実際には、見守りセンサーや移動支援機器、コミュニケーション機器など、介護を支えるさまざまな機器があります。

この記事では、介護ロボットの種類や活用事例、導入時の費用や注意点についてわかりやすく解説します。

介護ロボットとは?必要とされる背景とできること

介護では、身体的な負担だけでなく、見守りや移動介助などによるご家族や介護スタッフの精神的な負担も大きな課題です。また、介護現場では人手不足も深刻化しています。そのなかで注目されているのが介護ロボットです。介護ロボットは、介護する側の負担軽減だけでなく、高齢者の自立支援を支える役割も担っています。

介護ロボットは、センサーなどで情報を感知し、状況を判断し、必要な動作を行う技術を活用した介護機器です。たとえば、ベッドから起き上がったことを検知したり、転倒の危険を知らせてくれたりする見守り型、立ち上がりや歩行の支援型、会話によるコミュニケーション支援型などがあります。

介護ロボットの種類 家庭でも使えるものとは

中には、家庭で利用できる介護ロボットもあります。代表的なタイプを紹介します。

見守り・コミュニケーション支援型

比較的家庭に取り入れやすいのが、見守り・コミュニケーション支援型の介護ロボットです。ベッドからの起き上がりを検知するセンサーや、睡眠センサーを活用した機器が該当します。また、会話機能を持つコミュニケーションロボットや、見守りカメラなどもこのタイプの介護ロボットです。会話や音声案内によって、高齢者の孤独感を軽減したり、生活リズムを整えるサポートをしてくれたりする機器もあります。

移動や立ち上がりをサポートするタイプ(移乗・移動支援)

立ち上がりや歩行、車いすでの移動を支援する介護ロボットです。例えばベッドから車いすへの移乗には大きな力が必要になります。こうした作業は、介護者の体に大きな負担をかけるので、移乗支援のロボットを使用することで、その負担を軽減できます。最近では、装着型のアシスト機器や、階段昇降を補助する機器も登場しています。

排泄や入浴を支援するタイプ(排泄支援・入浴支援)

介護のなかでも特に介護者負担が大きいのが、排泄や入浴です。排泄支援ロボットには、排泄タイミングを予測するセンサー機器のついたものや、自動で排泄物を吸引するものなどがあります。入浴支援には、浴槽への移動を助けるリフト型や、座位のまま入浴できるシャワー型などが活用されています。従来はサイズが大きく施設での利用が主流でしたが、最近は自宅の浴槽に後付けできるリフト型なども登場しています。

介護をサポートするタイプ(記録・見守り連携など)

見守り機器とアプリを連携し、高齢者の起き上がりや夜間の様子を家族が確認できる機器などもあります。日々の睡眠状態や活動量が自動で記録される機器もあり、体調の変化や生活リズムの乱れを早期に察知するのにも役立ちます。

介護ロボットの活用事例と導入の実態

介護ロボットは、実際にどのような場面で使われているのでしょうか。ここでは、在宅介護や介護施設で活用されている事例を紹介します。

在宅介護での活用事例

在宅介護では、見守り機器が活用されています。カメラやセンサーを活用し、高齢者の様子をモニターで確認できる機器もあります。転倒の可能性や異変を検知することで、「すぐ駆けつけるべきか」「少し様子を見るべきか」を判断しやすくなります。また、車いすに取り付けて階段昇降を支援する機器などもあり、移動負担の軽減に役立っています。

介護施設での活用事例

介護施設では、介護スタッフの身体的負担や夜間業務の負荷を軽減する目的で、介護ロボットが活用されています。

特に夜間は、少人数のスタッフで多くの利用者を見守る必要があります。センサー機器によってベッドから起き上がったことを把握できれば、必要なタイミングで対応しやすくなります。また、移乗支援ロボットは、介護スタッフの身体的負担軽減にも役立っています。

ALSOK介護では、「SASUKE」という移乗介助用ロボットを活用しています。

身体が大きい利用者の場合、小柄な女性職員や高齢の職員が、一人でベッドから車いすへ移乗させるのは簡単ではありません。特に移乗介助は、腰への負担が大きく、介護現場では腰痛の原因にもなりやすい場面です。

SASUKEを活用すると、慣れるまでは時間がかかるものの、操作を習熟すれば、高齢職員でも約3分ほどで、180センチ・120キロ程度の利用者を移乗できるケースがあります。職員の負担軽減だけでなく、介護を続けやすい環境づくりに役立っています。

介護ロボットを導入するメリットと注意点

介護ロボットには多くのメリットがあります。一方で、導入前に知っておきたい注意点もあります。

介護する側の身体的・精神的な負担を軽減できる

介護では、身体的負担だけでなく、「常に気を張っている状態」が続く精神的負担も大きな問題です。日常生活では、家電やスマートフォンなどを活用して、暮らしを便利にしています。介護の現場でも、「すべてを人力で抱え込まない」という考え方が広がっているのは当然の流れと言えるでしょう。

高齢者の自立を支え、安心して生活できる

介護ロボットは、単に介護者を助けるだけではありません。高齢者ご本人が、自分で移動したり、安心して生活したりできるよう支援する役割も担います。「できることを続けられる」ことは、高齢者にとって、自信や生活意欲を保つうえで大切な要素です。また、「一人で立ち上がれた」「安全に移動できた」といった前向きな経験を重ねることで、安心感や意欲にもよい影響を与えると考えられています。

導入前に知っておきたい注意点

一方、導入前に知っておきたい注意点は、機器によっては設置スペースが必要で、操作に慣れるまで時間がかかる場合があることなどです。また、高齢者ご本人が抵抗感を持ったり、費用面が負担になったりすることもあります。さらに、充電やメンテナンスが必要な機器もあるため、家庭で利用する場合は、「家族が管理できるか」「本人が無理なく使えるか」を確認することが重要です。

介護ロボットの導入方法と費用・選び方

最後に、家庭で介護ロボットを導入する際のポイントを紹介します。

購入とレンタルの違い

見守り機器やコミュニケーションロボットは、インターネット通販や福祉用具事業者を通じて購入できるものもあり、比較的入手が容易です。

また、短期間だけ試したい場合や、高額機器を導入する前に使い勝手を確認したい場合は、レンタルも選択肢の一つです。レンタルは初期費用を抑えやすく、メンテナンス対応が含まれるケースもあります。

長期間利用する場合は、購入のほうが費用負担を抑えられることもありますが、介護ロボットは、実際に使ってみないと本人に合うかわからない場合も少なくありません。そのため、初めて導入する際は、まずレンタルや体験利用から検討すると安心です。

参考:福祉用具貸与・販売|介護サービス|ALSOK介護株式会社

介護保険や補助制度は利用できる?

介護ロボットは、機器によって介護保険の対象になる場合があります。見守りセンサーや移乗支援機器など、福祉用具として扱われる一部の機器は、介護保険を利用してレンタルできたり、購入費の助成を受けられたりするケースがあります。

また、自治体によっては、高齢者向け見守り支援に取り組んでいる事例もあります。制度内容や対象機器は自治体ごとに異なるため、導入前にケアマネジャーや地域包括支援センターへ相談すると安心です。

本体価格と維持費の目安

価格帯は機器によって大きく異なります。見守り機器は数万円程度から購入できます。一方、移乗支援機器などは、数十万円以上になることもあります。また、通信費やメンテナンス費用が発生する場合もあるため、導入前に確認しておきましょう。

選び方のポイント

介護ロボットを選ぶ際は、機能だけでなく、実際の生活に合っているかが大切です。誰が使うのか、ご本人が無理なく使えるか、設置スペースや操作性に問題がないかを確認し、自宅に合った機器を選びましょう。介護ロボットは介護を完全に代替するものではありません。しかし、うまく取り入れることで、高齢者ご本人とご家族双方の安心につながります。