家族の視点から知る認知症の世界 『令和元年 母がボケました。』著者・横田たかこさんを迎え 認知症研修を開催いたしました
認知症への理解をさらに深め、日々のケアに生かすことを目的に、職員の認知症研修を開催しました。
今回、特別講師としてお迎えしたのは人気エッセイ漫画『令和元年 母がボケました。』の著者、横田たかこさんです。
今回、特別講師としてお迎えしたのは人気エッセイ漫画『令和元年 母がボケました。』の著者、横田たかこさんです。
同書は認知症と診断された80代のお母様と、それを支える娘さんたちの日々を描いた介護奮闘記です。変化していく日常の中で、お母様らしさと向き合いながら過ごす家族の姿が、戸惑いや葛藤、そして笑いや温かな時間とともに優しいタッチで描かれています。また、お母様の姿が愛情あふれる視点で、どこかかわいらしく描かれていることも本書の魅力のひとつ。認知症を決して遠いものとしてではなく、より身近なこととして考えるきっかけを与えてくれます。研修では「家族の視点から知る、認知症の世界」をテーマに、横田さんご自身の経験をもとにお話しいただきました。
横田さんの語り口は、終始おだやかでやさしく、研修会場は自然と温かな空気に包まれていきました。一方で、その言葉の一つひとつから伝わってきたのは、「認知症について正しく知ってほしい」「認知症になっても、その人の人生は終わらない」という強い想いです。
認知症の方の行動だけを見るのではなく、その方には何が見え、何を感じ、どのような不安を抱えているのか。そして、ご家族はその姿をどのような気持ちで見つめているのか。実体験から語られる言葉は、多くの気づきを与えてくださいました。
認知症の方の行動だけを見るのではなく、その方には何が見え、何を感じ、どのような不安を抱えているのか。そして、ご家族はその姿をどのような気持ちで見つめているのか。実体験から語られる言葉は、多くの気づきを与えてくださいました。
特に印象的だったのは、認知症になったからといって、突然すべてが分からなくなるわけではないということです。これまでできていたことが少しずつ難しくなり、ご本人もその変化に戸惑い、不安を感じているかもしれません。横田さんのお話を通じて目の前の行動だけで判断するのではなく、背景にある「その方の気持ち」を想像することの大切さを、改めて考える時間となりました。
研修の後半では 脳の働きや記憶の仕組みについて学び、「記銘・保持・想起」という記憶の3ステップ、感覚記憶、短期記憶、長期記憶など、認知症を理解するうえで大切な基礎知識を改めて確認しました。さらに、具体的な事例を通して脳と記憶の働きをひも解き、認知症の方に起きている変化を、より具体的に捉えていきました。グループワークでは、それぞれが現場で培ってきた経験や日頃の気づきを共有し、認知症の方が抱える不安や困りごと、その背景にある気持ちを考えながら、より良い関わり方について意見を交わしました。
参加したのは、日頃から事業所の最前線で認知症の入居者様と向き合っている職員。今回はホーム長をはじめとする事業所のリーダークラスが多数参加しました。豊富な経験を持つ参加者にとっても、認知症をさまざまな角度から捉え、「学び返す」貴重な機会となりました。これまでの経験と新たな気づきを重ね合わせながら、自らのケアや関わり方を振り返るとともに、事業所全体で認知症への理解をさらに深めていく、実り多い研修となりました。
研修の終わりには、会場のあちらこちらで笑顔が見られました。長時間の研修となりましたが、そこに残ったのは不思議と温かな余韻でした。横田さんの飾らない言葉とやさしいお人柄が、認知症と向き合うことの意味を、参加者一人ひとりにそっと問いかけてくれたように感じます。今回の研修で得た学びと気づきを、日々のケアの実践へと確実につなげていくこと。それが、私たちALSOK介護の使命です。認知症への理解をさらに深め、行動の背景にある想いや不安に目を向けながら、お一人おひとりと真摯に向き合い、より質の高い介護サービスの実現に取り組んでまいります。
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横田たかこ著
「令和元年 母がボケました。」
介護は大変だけど、イライラして過ごすより、
ちょっとでも楽しいことを見つけて、笑える時間を共有できたら幸せ。
高齢化社会で誰もが抱える介護問題と向き合い奮闘しながらも、
日々笑顔で過ごせることの大切さに気付かされます。
読んでいくうちにほっこり優しい気持ちになれる一冊です。