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スタッフブログ

小規模多機能型居宅介護みんなの家・稲城長沼

2026年4月17日

【一日一心】昨日よりも、ほんの少しだけ。

【憲章との出会いと気づき】

YO、みなさん。
4月の桜のように美しく散っていく——
そんな風情があれば良いのですが、気づけば四十手前。
頭の上では、桜吹雪のように髪が舞うばかりで、どうやら新緑の気配はまだ訪れていない、みんなの家・稲城長沼のオウです。

昨年、会社で「ALSOK憲章」を受け取りました。
けれど、テレビの横に置いたまま、三ヶ月もの間、眠らせてしまっていました。
最近になって、ふと思い立ち、ページをめくってみました。
すると、不思議なことに――
自分が働いているこの場所が、少し違って見えたのです。

かつて本部の会議で耳にした、
「ありがとうの心」と「武士の精神」。
あのときの私は、日本文化にそれほど馴染みもなく、
その言葉をどこか遠く、硬いものとして受け取っていました。

そんな折に出会ったのが、映画『蜩ノ記』でした。
罪を背負った一人の武士が、切腹の日を告げられ、
残された時間の中で静かに記録を書き続けていく――。
けれど彼は、ただ死を待っていたのではありません。
限られた時間の中で、
「人はどう生きるのか」を問い続けていたのだ。

人を決めるのは、死に方ではなく、生き方。
彼は、戦いません。叫びません。抗いもしません。
それでも――逃げない。言い訳もしない。
ただ静かに、自分の責任を引き受けていくのです。

正直に言えば、
武士道の精神を経営理念に重ねることに、
どこか重たさを感じる気持ちもありました。
けれど今は、その「重さ」こそが、
ALSOKという会社に揺るがない使命を与えているのだと感じています。
だからこそ私たちは、
常に研鑽し、挑戦し、
利用者様に誠実に寄り添い続けていくのだと思います。

【桜と撮影会に込めた想い】

「花は桜木、人は武士」――そう言われるように、
桜は咲いてから散るまで、わずか七日ほどの命です。
その短さゆえに、私たちはそこに儚さと、言葉にならない美しさを感じます。
静かに咲き、静かに散っていくその姿は、
人生の一瞬一瞬の尊さを映し出しているようです。

そして、別れを迎えるその前に、
大切な人たちと心に残る時間を過ごしたい――
そんな想いから、第三回昭和撮影ショーを開催させていただきました。

市役所から頂いたレトロな洋服に身を包み、
桜が最も美しく咲き誇る季節の中で、かけがえのない瞬間を写真に収めました。
一枚一枚に込められているのは、笑顔やぬくもり、
そして「さよなら」の前にこそ輝く、利用者様お一人おひとりの想いと、その瞬間のきらめきです。
その大切な輝きを形として残したい――
そんな願いを込めて、この写真集にそっと閉じ込めました。

【介護の現場で見つけたもの】

昔は、語られるものといえば、遠い世界の英雄たちの物語でした。
やがて時代は変わり、
誰かを想う気持ちや、すれ違いの痛みといった、
もっと身近な感情が語られるようになりました。

けれど今、私の心をいちばん動かすのは、
そうした大きな物語ではありません。
もっと小さくて、見過ごしてしまいそうな一瞬です。

名前を呼ばれて、ふっと表情がゆるむとき。
そっと手を添えられて、力が抜けるとき。
「ここにいていい」と、言葉にしなくても伝わるとき。

介護の現場には、そんな瞬間が静かに息づいています。

今日、目の前にいる介護職員たちは、特別な誰かではありません。
上手な人もいれば、戸惑いながら関わる人もいる。
それでも、みんな同じように、目の前の一人に手を伸ばそうとしています。

朝の光の中で身体を起こす、その手のやわらかさに、
命を大切にしようとする気持ちがにじみ、
一口ずつ運ぶ食事の中に、その人の尊厳を守りたいという願いが込められ、
言葉にならない沈黙のそばに座る時間に、人と人とのつながりを感じる。

それは決して大きな出来事ではありません。
けれど、確かに誰かの一日を支えている、揺るぎない営みです。

介護の仕事は、光の当たる場所にあるとは言えません。
拍手が起こることも少なく、
誰にも気づかれないまま終わる一日もあります。

それでも――
その一日が、誰かにとって
「もう少し生きてみよう」と思える時間になっているかもしれない。
そのことを、私たちは知っています。

だからこそ、この仕事は不思議です。
目立たないのに、深く残る。
小さいのに、確かに重い。

誰かの人生の、ほんの一部分に触れているだけなのに、
その一瞬が、消えない温度を持つことがある。

介護とは何か。
もし言葉にするなら――
それは、誰かを変えることではなく、
その人がその人のままでいられるように、そっと支えること。

そして気がつけば、
支えているはずの自分のほうが、少しずつやさしくなっている。
昨日よりも、ほんの少しだけ。

ことばにならない想いに、そっと彩りを。

やさしい手で心を整える人・宮入

はじまりの一歩に、やさしさを込めて。

温もりを紡ぎ始める人・高津

いい介護のそばには、いい家族のかたちがある。
あたたかな介護を届ける人・篠崎
ことばにならない想いに、音で寄り添う。
やさしい音で心を癒す人・花見

フェンスを越えれば、川に落ちてしまう。

あの中国人・王建

【出会いと別れの意味】

花には、また巡ってくる春があります。
けれど人に、同じ若さは二度と戻りません。

この短い出会いも、
もしかしたら人生で最後の別れになるのかもしれない。

「さようならだけが人生だ」と寺田詩人は語りました。
もし、別れるために出会うのだとしたら、
その意味はどこにあるのでしょうか。

はっきりとした答えは、きっとどこにもありません。
それでも、利用者様に出会ったことで、私の中に新しい「私」が生まれました。
変わっていく私の中に残された「その人たちの欠片」は、
これからもずっと、私とともに生き続けていくのだと思います。

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