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高齢者向けタブレットのおすすめ活用術と選び方

タブレットは今や、買い物や情報収集をはじめ、日常生活に欠かせない存在となっています。大きな画面と操作のしやすさで、スマートフォンやパソコンよりも扱いやすく、高齢者にとっても頼もしいアイテムです。この記事では、高齢者にタブレットをおすすめする理由から、購入・活用時のポイント、家族によるサポートの工夫まで、実用的な情報をわかりやすくご紹介します。

高齢者にタブレットをおすすめする理由

内閣府が令和5年7月に発表した「情報通信機器の利活用に関する世論調査」によると、60代では84.2%、70代以上でも48.5%が、タブレットを含む情報通信機器を利用していることがわかりました。高齢者の間でも、デジタル機器の活用が広がりつつあることがうかがえます。

これは、タブレットを含む情報通信機器が、日々の暮らしをより豊かにするアイテムとして多様な使い方ができるからでしょう。

たとえば、家族や友人とのテレビ電話、YouTubeなどでの動画視聴、写真の閲覧、レシピ検索や日記アプリの活用などが挙げられます。特に、外出が難しい方にとっては、オンラインでの交流手段として心強い味方になります。

また、電子書籍で新聞や本を読んだり、天気予報やニュースをチェックしたりといった生活密着型の使い方も可能です。さらに、オンラインショッピングや病院の予約などもスムーズに行えるようになります。

趣味の分野でも、書道や絵画、園芸、旅行などの情報を動画で学べるほか、同じ趣味を持つ人たちとSNSやオンラインコミュニティでつながることもでき、心の充実にもつながります。

パソコンやスマートフォンとの違いが「使いやすさ」につながる

情報通信機器に多くのメリットがあるとわかっていても、高齢者の中には、「小さな文字が読みづらい」「複雑な操作が不安」と感じている方も少なくありません。

その点、タブレットはスマートフォンと比べると画面サイズが大きく、視認性に優れているため、文字や画像が見やすく、操作にも余裕が生まれます。また、パソコンに比べて起動が早く、キーボードやマウスを使わずにタッチだけで操作できる点も、機械に不慣れな方にとっては大きなメリットです。
重さや持ち運びやすさを考えても、日常使いにはタブレットの方が適していると言えるでしょう。

「かんたんモード」など、操作をわかりやすくする機能を備えたタブレットも多く登場しています。こうした工夫により、タブレットはパソコンやスマートフォンに代わる“扱いやすい道具”として、多くの高齢者に受け入れられるようになっています。

選ぶ前に知っておきたい タブレット活用と購入のポイント

高齢者がタブレットを購入・活用する際には、価格やスペックだけに注目してしまいがちですが、実際には「使い続けられるかどうか」が最も重要な判断基準です。無理なく、日常生活の中で自然に活用できる1台を選ぶことが、満足のいく買い物につながります。

高齢者がタブレットでできることと、実際の活用法

タブレットは、高齢者の日常をより豊かにする便利なアイテムです。家族や友人とのビデオ通話により、遠く離れていても顔を見ながら会話ができ、社会とのつながりを保てます。映画や音楽の視聴、脳トレアプリやゲームによる認知機能の刺激、カレンダーやメモによる予定管理、健康記録や服薬通知といった健康管理も可能です。新聞や本を大きな文字で読んだり、写真や動画で思い出を振り返ったりと、視力に不安がある人でも楽しめます。

購入後に後悔しないための機種選びポイント

タブレットの選び方ポイント

  • 画面の大きさと見やすさ
  • 操作のしやすさ
  • アフターサポートの充実度
  • バッテリー持ちと充電のしやすさ
  • アプリの使いやすさと初期インストール内容

タブレットを選ぶ際は、機能の多さよりも「使いやすさ」に注目することが大切です。特に高齢者にとっては、10インチ前後の大きめの画面で高解像度の機種を選ぶと、文字や画像が見やすく、目への負担も軽減されます。さらに、軽量で持ちやすいモデルであれば、長時間の使用でも疲れにくく、日常的に無理なく活用しやすくなります。

また、誤操作を防ぐために、ボタンが大きく操作が簡単な設計や「かんたんモード」などがある機種がおすすめです。音量や文字サイズを自由に調整できる機能も、視力や聴力に配慮するうえで重要です。

購入前には、トラブル時に相談できるサポート窓口があるか、販売店やメーカーのアフターサポート体制も確認しましょう。インターネット接続に関しては、Wi-Fi専用かモバイル回線対応か、使う場所に応じたモデルを選ぶ必要があります。自分の生活に合ったタブレットを選ぶことで、無理なく長く活用することができます。

施設や老人ホームで使う際の注意点

通信・接続環境の確認

施設でタブレットを使用する際は、事前に持ち込みが許可されているか、Wi-Fi環境が整っているかを確認することが大切です。ビデオ通話や動画視聴には安定した通信環境が不可欠なため、利用可能なネットワークの有無や接続方法もチェックしておきましょう。

施設との連携でスムーズな利用を

タブレットを施設でスムーズに使うためには、事前に施設職員との連携を図ることが大切です。まず、充電や保管方法を確認しましょう。共用のコンセントの有無や、個人で安全に保管できるスペースがあるかを把握しておくと安心です。また、操作ミスや不具合が起きたときの相談先を決めておくことで、トラブル時にも慌てず対応できます。使用時には音量や場所に配慮し、他の入居者の迷惑とならないよう心がけましょう。さらに、施設職員が基本的な操作や目的を理解していると、日常的なサポートも受けやすくなります。取扱説明書や操作メモを施設に預けておくとよいでしょう。

家族ができるフォローとサポートの工夫

高齢者がタブレットを使いこなすには、家族の支援が欠かせません。使い始めの設定や基本操作のサポート、わかりやすい操作メモの用意など、日常的なフォローが安心感につながります。困ったときに頼れる体制や、家族内で役割分担を決めておくことも継続的な活用の後押しになります。

タブレットは、高齢者の生活を豊かにし、社会とのつながりを保つ助けになります。自分に合った機種を選び、家族や施設と連携しながら、無理なく取り入れていくことが大切です。